作曲家の本…発言 考え 好み
シューマン著作 ブラームス回想録集 ラヴェルの本
 シューマン「音楽と音楽家」
シューマン「音楽と音楽家」岩波文庫若いピアノの先生)作曲家シューマンの書いた文章が 収められた本
読んでみたけど ちんぷんかんぷんですぅ。
ムトー)音楽と音楽家(岩波文庫 青502-1) だね。(Amazon)

若いピアノの先生)本の最初から読んだら、知らないカタカナが…
フロレスタン、オイゼビウス、ダヴィッド同盟 とか。
ムトー)それは、シューマン音楽の性格を つかむ鍵。 自分で調べて。
とりあえず、おすすめの文章は、本の後半かな。

1.音楽の座右銘 (長い目で見たら、役に立つアドバイス)
「大きくなったら、流行曲など 弾かないように。時間は 貴重なものだ…」
「ビスケットやお菓子のような甘いものでは、子供を 健全な大人に 育てられない。
精神の糧も 肉体の糧と同じく、素朴で 力強くなければならない…」


2.リスト (演奏会の様子をレポート)
「リストは、自分の演奏会を いつもたいてい 一人で弾き通す…」

3.新しき道 (誰も知らなかった若者 ブラームスを 世に送り出す)
「彼の演奏ぶりは 天才的で、悲しみと喜びの声を 交錯させて、
ピアノをオーケストラのように 弾きこなした…」


4.ショパンのソナタ2番 (楽譜出版されて すぐなのに「どんな曲か」
見事に伝わってくる。ただし 曲を ほめていない。)

「およそ 常軌を逸した四人の子供を 集めたもの…」

ムトー)メンデルスゾーン、ショパン、シューマン、リストは、ほぼ 同い年。
この本では、彼らの人生前半の音楽活動が 垣間見えるよ。
若いピアノの先生)ほぼ同年齢なら 合コン&恋の話題で 盛り上がるのかな?
ムトー)ピアノ弾いて 盛り上がるんだよ!
ブラームス回想録集
ブラームス回想録集 3巻 ブラームスと私ブラームスのピアノ曲、学生時代から 数限りなく 聴いてきました。
残念なことに適当に音並べた「テキトー演奏」ばかり。
ブラームスの緻密な音楽と「適当演奏」の差が目立ちます。

ブラームス回想録集 第3巻 ブラームスと私(Amazon)などから
ヒントを探してみました。(かなり要約してあります)

〈回想録 3巻〉ブラームスに作曲を習った人の文章から
1.終止形に 注目!
終わる(完結する)感じは、和声、メロディー、リズムの共同作業。
効果の強い終止形、効果の弱い終止形など「いろいろ」ある。

2.曲のまとめ方を 探るのは 必要
モーツァルト、ベートーヴェンのソナタ楽章の構造を 細かく分析。
音符のひとつひとつに 納得のいく説明が できるようにする。
学習者の主題で モデルにしたソナタ楽章を 書き直す課題を出した。
ブラームス回想録集 1巻 ブラームスの思い出
3.主調部分と転調部分を とらえる
副次的な調が多い曲でも 「作品中 すべての調は、
主調が生き生きと形を変えたもの」

<回想録集 1巻>ブラームスに ピアノレッスンを受けた人の文章から
4.「曲の細部に厳しく気を配り、その一方で
フレージング(メロディの歌わせ方)は 長く」


「ブラームスの目の付け所」は「ピアノ曲を感じ取る鍵」になると思います。
ラヴェルの本
ロザンタール ラヴェル その素顔と音楽論わかると思うけれど、作曲家という仕事は たいへん辛い。
考えてごらん。直してくれたり、こういう解決は良くないと
言ってくれる人など、誰も いなくなるんだよ。


若いピアノの先生)ラヴェルについて、本を読んでみたいです。
おすすめは?
ムトー)「ラヴェルの発言、好み」について 親しかった演奏家が
本を書いているよ。
図書館で借りるか、古本で読むかですが。
「作曲家の考えが書いてある本」を 若いうちに 読んでおいて、
10年20年いろんな曲を練習して肉付けすれば、いいんだよ。

ロザンタール「ラヴェル その素顔と音楽論」春秋社(Amazon.co.jp)
ラヴェルに作曲のレッスンを受けた指揮者。 オーケストラ曲の話題が多い。
モランジュ/ペルルミュテール ラヴェルのピアノ曲引用した発言は「作曲技法を 厳格に習得させるのは なぜか」40-43頁

モランジュ/ペルルミュテール「ラヴェルのピアノ曲」(Amazon.co.jp)
ラヴェルに ピアノ曲のレッスンを受けたペルルミュテールが
ラジオ番組で対談した会話。
ペルルミュテールが 詳細に書き加えた楽譜は、現在 発売中。
指番号は自分に合わないが、演奏コメントは 参考になる)

モランジュ「ラヴェルと私たち」音楽之友社
友人のヴァイオリニストが、ラヴェルの好み、美学を紹介。

ピアノの先生)カラー写真満載の文庫本とか、まんが・ラヴェルの生涯 とか
ありませんか?
ムトー)う〜ん、ピアノ曲を一つずつ少しずつ弾いてみるのが 一番。
1ページの小曲、大曲の一部分を選んで 見事なまでに仕上げてみたら。 
「春秋社の楽譜」解説が ちょうどよくて使いやすいなぁ。
あと、オーケストラ曲を聴くのも おすすめ。
大作曲家のピアノ曲をたとえると、天才の考え出した素晴らしいお料理。
レシピ見ながら 試行錯誤して作ってごらん!
ピアノの先生)料理なら 作るより食べる方が いいんですぅ〜
夢藤哲彦トップページ
Copyright(c) 2022 Tetsuhiko Muto All Rights Reserved.