ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番 復習して再発見
「ラフマニノフの壁」を乗り越えるには
手を自在に移動 楽譜の工夫
<>波のうねり・感情表現
花のワルツ型メロディー
手を自在に移動させる「空中奏法」が鍵

姿勢
1.胴体立てる・頭立てる(ピアノから離れる)
 たとえると ルービンシュタインの姿勢

2.必要な時に 左足開いて支える
3.移動中 胴体同じ位置、動かさない
4.外側の鍵盤位置 イメージ
譜例は 2.3.4. 全部使って弾く難所


指と腕が分業
「指上下⇔手のひら横移動」使う

腕で鍵盤下げない・手のひら傾けてくぐらない
瞬間脱力&途切れたつぶつぶで 練習
各音切って練習するパッセージが多い

粘土に指をめり込ませるように押さえ続けない


各音「個別に」考える
あわてて 混ぜて 弾きとばすのは だめ
特に 左手5153アルペジオ
5153各音の動作を イメージ


両手で異なる動作…歌&伴奏2種類を同時再生
協奏曲練習 楽譜の工夫
1. 楽譜2冊並べる
どの協奏曲にも 頁またいだ 難所あり。
楽譜2冊並べたり、3〜6頁コピー並べて練習。

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番、止まって
弾き直した人 何人も見たことありますが
すべて、楽譜の頁を めくった直後。
(練習番号 25、29、32 など)
腰をすえて まとまりを弾く!

2.比べて⇒分かれ道対策…
コピーしたり 五線紙に書いたり

前半後半、似ていて紛らわしい部分は
じっくり観察!早めに対策!

第3楽章この部分 一音ずつ探したらダメ!
単音で考えるなんて 無理。



「音群と指番号」を五線紙に書いてみて
「弾く前に 思い浮かべて 手を置く」練習
(オケ低音に合わせて 和音決めてある)

3.フレーズ全体をつかむ
2頁分の音を「地形」のように思い浮かべる

第2楽章コーダ、2頁分コピーして観察すると
「出発・経過・和音終止形」が5回。
似ていても 変えてある和音の終止形は、
1回目2回目 Am サブドミナントで経過的
3回目 ホ長調の2度5度
4回目 F#7ドッペル⇒和音全部が半音変化
5回目 F#m-5⇒ラ以外が半音変化
第2楽章<> 波のうねり?感情表現?
1.「進んで・退く」テンポ変化

この部分、オケと合わせると 毎回ちぐはぐ。
-2 3 4 と 不安な性格出したいピアノ黒音符
1 2 34 と 拍子通りに したい オケ赤音符
ラフマニノフ自作自演はじめ 昔の演奏では、
小節中央に進んで 小節終わりゆるむ傾向。
YouTube13分55秒
だんだん強く・だんだん弱くもしますが
<>くっついたら「進んで退く」テンポ変化

2.「寄せては返す」波のうねり

<>くっついてる この部分も、
昔の演奏では 寄せては返す 波のうねり
今のオーケストラには 無理かも…
テンポ変化するなら わずか少々?
ラフマニノフ自作自演YouTube10分50秒

3.メロディーのエモーション

心ときめくラに上がり 空中舞って 美しく下がる
大きくふくらめるよりも 高音弱く歌わせ 感情表現
フルート ピアノは 楽器の都合でほのめかす程度。
ルービンシュタイン演奏YouTube19分10秒

番外編. 縫い目がゆるい

2小節まとまり 直進しておいて「縫い目がゆるい」
(まわりの様子に合わせるくらい わずか)
ルービンシュタイン演奏YouTube20分40秒

<>くっついている時「表現必要」のサイン。
だんだん強く・だんだん弱くも しますが
フレーズ中央に進んで退くや感情表現だったり。
知らないこと、まだまだ ありますね。
「花のワルツ」型メロディー
チャイコフスキーやラフマニノフに
たくさん出てきます。
(シューマンにも ブラームスにも)

メロディーの分かれ道に注目!
チャイコフスキー「花のワルツ」なら

は全く同じ。 を比べると
音が高い とか 転調する
メロデイ後半で 盛り上げたり、より遠い音に
行くわけですね。

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番 第1楽章なら

「花のワルツ」型メロディーが 見分けられたら
曲を覚える時、ものすごく 助かります。 
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ラフマニノフ ピアノ協奏曲 第2番
1.フレージング作る 2.オーケストラのタイミングで弾ける
3.タッチ・コントロール 4.オケにお願い
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